前回の記事で仕込んだ「3パターンの比較ケース」。土に枯葉や米ぬか、微生物資材(カルス)を混ぜてから、早くも2日・3日が経過しました。
土づくりにおいて、**「発酵熱がいつ出るのか?」「温度はどこまで上がるのか?」**は、微生物が活動しているかを見極める重要なバロメーターです。
今回は、仕込み直後から2日後・3日後の温度推移と、断面の見た目の変化を詳しくレポートします。「米ぬかを入れたらすぐに熱くなるの?」「温度が下がったら失敗?」といった疑問をお持ちの方の参考になれば幸いです。
[ご注意] 本記事はあくまで発酵途中の経過報告です。この段階で「どれが正解」という結論を出すものではありませんので、あらかじめご了承ください。

比較条件のおさらい(3つのケース)
実験の精度を保つため、同じ透明ケースを使い、中身の組み合わせだけを変えています。
- ケースA:土 + 枯葉(基準となる基本セット)
- ケースB:土 + 枯葉 + 米ぬか(栄養源を追加)
- ケースC:土 + 枯葉 + 米ぬか + カルス(微生物資材を追加)
※水分量や置き場所(屋外・軒下)などの条件はすべて統一しています。
【2日後・3日後】発酵熱と断面の変化まとめ
土に刺すタイプの温度計を使用し、中心付近の温度を測定しました。
温度・見た目の推移一覧表
| ケース | 2日後の温度 | 3日後の温度 | 見た目・断面の変化 |
| A:土+枯葉 | 20℃ | 5℃(低下) | 変化なし。層がはっきりしている。 |
| B:土+枯葉+米ぬか | 32℃ | 5℃(低下) | 断面は変化なし。一番温度が上がった。 |
| C:土+枯葉+米ぬか+カルス | 27℃ | 5℃(低下) | 層が少し崩れ始めているように見える。 |
2日後の様子:米ぬかを入れたケースBに変化
仕込みから48時間が経過した2日目、動きがあったのは**ケースB(土+枯葉+米ぬか)**でした。
温度は**32℃**まで上昇。周囲の気温(約9℃)よりも明らかに高く、手で触れるとしっとりとした温かさを感じます。微生物が米ぬかの糖分を分解し、活発に活動し始めた証拠と言えそうです。
一方、資材を加えたケースCは27℃と、ケースBほどの上昇は見られませんでした。
3日後の様子:温度の低下と断面の「崩れ」
3日目に入ると、一度上がった温度が落ち着き始めました。
発酵熱が一時的に下がるのはなぜ?
ケースBの温度が下がったのは、以下の理由が考えられます。
- 容器が小さいため、熱が逃げやすい
- 微生物の活動が一旦ピークを越えた
- 酸素が不足し始めている(切り返しが必要なサイン)
ケースCに見られた「断面の変化」
温度こそ爆発的には上がりませんでしたが、見た目に変化があったのは**ケースC(カルス入り)**です。
仕込み時は「土」と「枯葉」の層がくっきりと分かれていましたが、3日目にはその境界が少し曖昧になり、層が沈み込むように崩れ始めていました。
温度上昇だけが分解の指標ではなく、目に見えないところで資材による「物理的な変化」が進んでいるのかもしれません。
【初心者向け】発酵熱に関するQ&A
今回の観察を通して、よくある疑問についてまとめてみました。
Q1. 発酵熱が上がらないと失敗ですか?
A. いいえ、失敗とは限りません。
材料の量が少ない場合や、気温が低い時期は、熱が逃げてしまい温度計に現れないことも多いです。また、今回のように数日で温度が下がるのも自然な流れです。
Q2. 米ぬかを入れたら何℃くらいまで上がるのが理想?
A. 家庭菜園の規模なら30℃〜50℃程度が目安です。
大量に仕込む場合は60℃を超えることもありますが、高温になりすぎると有用な菌が死滅することもあるため、無理に温度を上げる必要はありません。
まとめと今後の観察ポイント
仕込みから2〜3日という短期間でも、資材の有無によって明らかな違いが見えてきました。
- 米ぬかを入れると、2日目あたりで発酵熱が出やすい
- 発酵熱は数日で一度落ち着くことが多い
- 温度上昇と「見た目の分解」は必ずしも一致しない
「これで腐葉土が完成!」と言えるにはまだまだ時間がかかりますが、微生物が確実に動いていることは実感できました。
次回の観察:1週間後の「中身確認」
次回は仕込みから1週間。一度ケースの中身を出し、枯葉の分解具合や、糸状菌(白いカビのようなもの)の発生状況を直接確認してみたいと思います。
断面からでは見えなかった「微生物の仕事ぶり」を深掘りしますので、ぜひ更新をお待ちください。

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