結論から言うと「5日目」に発熱しました
家庭菜園の土づくりにおいて、最強の自作肥料とも言える「ぼかし肥料」。 仕込みを終えてから数日、「本当にこれで合っているのか?」と袋の中を覗き込む時間は、期待と不安が入り混じるものです。
結論からお伝えします。今回の検証では、仕込みから3日間はピクリとも温度が上がりませんでしたが、5日目にようやく42℃の発熱を確認しました。
「3日経っても熱が出ない、失敗かも……」と肩を落としている方もいるかもしれませんが、諦めるのはまだ早いかもしれません。この記事は、AIレシピで仕込んだぼかし肥料のその後を追った経過観察の記録です。

仕込みから5日間のリアルな経過:3日目の「無反応」から一転
まずは、仕込み直後から発熱が確認できるまでの時系列を淡々と振り返ります。
3日後:全く変化なし
仕込みから3日が経過。一般的に「仕込みから2〜4日で発熱が始まる」と言われることが多いぼかし肥料ですが、この時点での温度は周囲の気温とほぼ同じでした。 白い菌(糸状菌)が見えるわけでもなく、鶏糞の匂いが漂うばかり。「水分量が少なすぎたか?」「配合ミスか?」と、正直なところ失敗を覚悟し始めたタイミングです。
5日後:ついに42℃を記録
ところが、5日目の朝に袋を確認すると、これまでとは明らかに様子が違いました。 温度計を差し込むと、数値がスルスルと上昇。**最高で42℃**を指しました。
- 見た目: 袋を開けると、内部からうっすらと蒸気が立ち上がっている。
- 温度: 42℃(中心部)。
- 匂い: ベースは鶏糞の匂いだが、以前よりも角が取れたような、ほのかに甘みを感じる香りに変化。
たった2日の差ですが、微生物たちがようやく「本気」を出してくれたようです。
なぜ「3日後に熱が出ない」と不安になるのか
ネットや専門書でぼかし肥料の作り方を調べると、多くの場合「2〜3日で発熱が始まる」と書かれています。
実際、私も過去の検証では早々に変化を感じることが多かったです。 発酵熱は何日後?2日後・3日後の温度のリアルはこちら
こうした「目安」を知っているからこそ、3日経っても冷え切ったままの肥料を見ると、「自分のやり方はどこか間違っていたのではないか」という不安に襲われます。
しかし、今回のように**「目安から1〜2日ズレて発動する」**ケースは決して珍しくありません。微生物は機械ではなく生き物です。周囲の環境や材料の状態によって、スタートダッシュに差が出るのはむしろ自然なことと言えます。
発酵の立ち上がりがズレる「5つの要因」
なぜ、今回は5日目まで熱が上がらなかったのか。考えられる要因をいくつか挙げてみます。これらは、皆さんのぼかし肥料が「動かない」時のチェックリストにもなります。
- 外気温の影響 冬場や早春など、気温が低い時期は微生物の活性が鈍くなります。エンジンの暖機運転に時間がかかるのと同様に、発酵が始まるまでの「余熱」期間が長引くことがあります。
- 水分量のわずかな過不足 「握って形が残る程度」という水分量は、想像以上にシビアです。ほんの少し足りないだけで微生物は動けず、逆に多すぎると酸素不足で発酵が遅れる(あるいは腐敗する)原因になります。
- 材料の粒度と混ざり具合 今回使用したもみ殻や米ぬかが、完全に均一に混ざり合っていなかった可能性もあります。微生物が餌(米ぬか)にたどり着くまでのタイムラグが、数日の遅れにつながることも考えられます。
- 仕込みの「量」 仕込む全体の量が少ないと、内部で発生した熱が外気に奪われやすく、温度計に反映されるほどの熱量になるまで時間がかかる場合があります。
- 菌の密度(立ち上がりの差) 市販の強力な発酵促進剤を使わない場合、材料にもともと付着している菌や土壌菌が主体となります。彼らが増殖して「熱」として感知できるレベルになるまでの時間は、個体差があると考えた方が自然です。
発熱を確認したら「次にやること」
42℃まで上がったからといって、そのまま放置して良いわけではありません。ここからの管理が、良質なぼかし肥料を完成させる鍵となります。
1. 適切なタイミングでの「切り返し」
温度が上がりすぎると、今度は高温に弱い有効菌が死滅してしまう恐れがあります。また、内部の酸素が消費されてしまうため、袋を振る、あるいは中身を混ぜて空気を入れ替える「切り返し」を行います。
2. 観察の継続(やりすぎに注意)
「温度が上がらないから」と焦って水を足しすぎるのが、初心者が最も陥りやすい失敗パターンです。 5日目でも熱が出ない場合は、まずは**「置き場所を少し暖かい場所(あるいは室内)に変えてみる」**など、加水以外の刺激から試してみることをおすすめします。
よくあるQ&A:発酵熱の悩み
Q. 1週間経っても熱が出ない場合は? A. 水分量を再確認してください。乾燥しすぎているなら、霧吹きで少しずつ足して混ぜ直します。それでもダメなら、少量の米ぬかを追加して「餌」を増やして様子を見ましょう。
Q. 60℃以上に上がってしまったのですが…… A. 温度が上がりすぎです。すぐに切り返しを行って熱を逃がしてください。高温になりすぎるとアンモニア臭が強くなり、肥料成分が損なわれる可能性があります。
Q. 匂いが「ドブ臭い」気がします A. それは発酵ではなく「腐敗」のサインかもしれません。水分が多すぎて酸欠になっている可能性が高いです。乾いた米ぬかやもみ殻を足して、水分を調整し、空気をよく含ませてください。
まとめ:焦らず、微生物のペースを待つ
今回の検証で再確認したのは、**「教科書通りの日数でなくても、発酵は始まる」**ということです。
3日目で無反応だった時は「失敗」の文字が頭をよぎりましたが、5日目にはしっかり42℃まで上昇し、蒸気が上がるほどの活気を見せてくれました。
- 3日目: 変化なし(不安になるが我慢)
- 5日目: 42℃、蒸気確認、甘い香り
家庭菜園は、正解が一つではありません。もし皆さんのぼかし肥料が静かでも、あと1〜2日だけ様子を見てあげてください。微生物たちは、目に見えない速さで準備を進めているかもしれません。
この後の温度推移や、いつ頃から菌糸(白いカビ)が見えてくるのかについては、また次回の記事で詳しくお届けします。

コメント